一、なんでも食わすな

拝啓　　義母さま


小さい子や赤ちゃんが、おくちをモグモグさせている姿は、
実に愛らしいものです。

あーんしてあげたあなたに、にっこり笑顔をくれたなら、天にも昇る心地ですね。


が。そんなあなたの自己満足で、困る人もいるんですよ？

この子のお母さんは、
肉体疲労や寝不足、ささやかなイライラで大変な中、
栄養バランスを考えて、食事やおやつをあげているのです。

「今のひとは神経質」なんて、
糖尿病のあなたが言っても、なーんの説得力もありません。

一、息子の家はあなたの家ではない

拝啓　　義母さま


「散歩のついでにちょっと」
「渡すものがあるの」

などといって、時所かまわず出没してはいけません。

あなたにとっては、ちょっと離れた子供部屋かもしれませんが、

それは大きな間違い。


私が住んでいる以上、完全なる別世帯の、よそ様のお宅です。

一、あなたの孫である前に、わたしの子

拝啓　　義母さま


息子の子供が誕生、かわいいですね。

あれもしたい。これもしたい。
もっとしたい。もっともっとしたい。


でも、ちょっと冷静に。
なにか忘れていませんか？

そう、この子には『お母さん』がいるんです。

この子のお母さんを、脳内で透明人間にする前に、
まずは自分が息子一家にとっての透明人間になりましょう。