一、あいさつ、礼儀は人並みに

拝啓　　義母さま


人の家に来たときは、『おじゃまします』

ものをもらったら、『ありがとう』

あなたはなぜ、そんな単純な反射ができないのでしょうか。

……と言いつつ、本当はそんな言葉などなくても、別にかまいません。
相応の態度さえ感じられれば。


しかしながら、なにもかもを当然のような態度で振舞われるあなた。

せめて口先だけでも一言いっておけば、
受ける側の心象も、若干かわると思うのです。

あなた自身の免罪符にもなると思いませんか？

一、帰ると言ったら帰らせろ

拝啓　　義母さま


お宅に孫を連れて行くこと自体は、
半ば義務みたいなもので、まあ仕方ないかな、とは思います。

しかしながら、一度靴を脱いだが最後、
あの手この手で出口をふさぐのは、心底おやめいただきたいのです。


なにも、私自身の都合で帰りたいわけではなく、
子供の昼寝や食事、入浴の時間だから、辞去したいのです。


ぐずっていた子供が、いよいよ泣き出したとたん、
「あらあら、おうち帰らなきゃ」
って、泣かせたのは誰ですか？

本当に孫がかわいいなら、
己よりも孫の事情を最優先でおねがいいたします。


義実家というのは、いるだけで疲れるのです。

さらに、なにをやらかすかわからない、子供の監督。

挙句、帰るのにすら労力を要するなら、嫁の足もますます遠のきますよ。

一、陰で、ブツブツ言うな

拝啓　　義母さま


顔をあわせるたびに、
その場ではニコニコと他愛ない雑談を交わしながら、
あとからこっそり、陰で、

「疲れた顔してた。ニキビもできてた」
「子供抱いて、冬道なのに小走りしてた」

深刻そうに、旦那に報告するのは、どういった理由でしょうか？


殊に、嫁のすることなすことには、いやでも目が行くのでしょう。

うぜえよ。チェック入れてんじゃねーよ。
嫁が疲れてると思ったら、あんたとおしゃべりしてる息子を家に帰して、
5分でも10分でも子供の相手させろよ。

本当は正直にこう言ってしまいたい。

だけど、いよいよになるまでは、
現状の『表面上は平和な関係』を維持する努力をします。

子供と義親の関係のために。旦那のために。私自身のために。
私たちをとりまく近親者のために。

あなたにも協力しろとは言いません。
せめて、これ以上、邪魔だけはしないでください。